先日、InfoQのPodCastで、Rancher Labsの共同創設者兼社長のShannon Williams氏と、同じく共同創設者でCTOのDarren Shepherd氏が、組織全体におけるハイブリッドクラウドの採用について論じた。その他にも、可搬性とクラウド間セキュリティのための重要な抽象化としてのKuberneterの進化、エッジにおける数千規模のKubernetesクラスタの運用、オープン標準の意義、といった話題が取り上げられた。

Rancherチームの議論は、あらゆる規模の組織でハイブリッドクラウドが採用され始めている、という話題から始まった。コンテナを使ってアプリケーションをパッケージ化し、クラウド間で運用するという手法は、過去5年間で広く採用されるようになった。コンテナとKubernetesは今や、データセンタ、エッジ、組み込みシステムなど、ありとあらゆる場所に存在している。

コンテナとKubernetesがどこにでもある存在になった今、“ハイブリッドクラウド”[という言葉]が、何かひどく簡単なものに考えられているのではないかと思います。データセンタにもKubernetes、エッジにもKubernetes、クラウドにもKubernetes、組み込みシステムにもKubernetes、デバイスにもKubernetes、というように、ソフトウェアを実行できるということと、Kubernetesとコンテナを実行する方法について語ることが、ほぼ同義になっているのです。

その中で注目されるのは、企業における2つのユースケースだ。すなわち、ベンダやクラウドプラットフォーム間の可搬性を向上させる手段としての、標準化された抽象化とAPIの提供であり、(クラウドを越えた)セキュリティソリューションの構築と実装に対する、フレームワークと均質的な基盤の提供である。特に企業プラットフォームというコンテキストにおいては、Rancherのように、セキュリティの問題がKubernetes採用の原動力となっている。

セキュリティの話題が何度も何度も論じられるのは、数が多く、種類もさまざまなプラットフォームをセキュアにすることが極めて困難であるからです。機能も、フットプリントも、OSも違いますし、クラウドのネットワークへのアプローチも違います。Kubernetesのようなもので事実上の標準化ができれば、セキュリティポリシを実践する難易度は劇的に軽減されるのです。

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Rancher Labs、Kubernetes "Everywhere"を語る
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