インターネットインフラストラクチャおよびセキュリティ企業としてWebの14パーセントを支えるCloudflareは本日、Cloudflare Workersの拡張版であるCloudflare Workers Unboundを発表した。

Unboundは、それまでのリソース制限(メモリ、CPU、実行制限など)の一部を排除し、新たな価格モデルを提供し、エッジで動作するアプリケーションの開発を行う開発者向けの新たな機能/容量のホスティングを含んだ、Cloudflare Workersの拡張版サービスである。

3年前にリリースされたCloudflare Workersは、企業のエッジインフラストラクチャ – 現時点では世界中の200以上のサイト – のすべてにわたって動作する、サーバレス実行環境を提供している。Cloudflareは世界的規模において、これらサーバレス機能を先進国の99パーセント(世界人口では95パーセント)で、100ms以内に実行する。Service Worker APIのサーバ側実装とChromeのV8 Isolatesの画期的な利用に基づくことにより、Cloudflae Workersは現在、ビジネスロジックのデプロイがコールドスタート時間で5ms以下という数値を実現している。直近の四半期のみで、Cloudflareのプラットフォームには、20,000人の開発者が新たにコード – JavaScript、Rust、Cで記述されている – をデプロイした。

Cloudflare Workersは、Infrastructure Edge(あるいはTelCo(電話企業)の最終1マイルとクラウドプロバイダ間の空間)でのロジック開発における、強力なオプションの一例である。従来であればContent Delivery NetworkとTelCoの接続機器の間に存在した空間において、Infrastructure Edgeは、トラフィックルーティング、法令や規則による要件の順守、マシンラーニング推論、サイト元(あるいはクラウドプロバイダないしオンプレミスサーバ)に到達する前に実施するすべてのカスタムロジックを提供することでイノベーションを起こしたのだ。

オリジナルのCloudflare Workerリリースでは、定額料金モデルをサポートするために、CPU、メモリ、コードの実行間隔に制限があった。この価格モデルは引き続きサポートされる(今後はCloudflare Worker Bundledという新たな名称で呼ばれる)が、Cloudflare Worker Unboundでは、開発者の要求に直接応える形でCPU/メモリ制限が廃止され、これまでより長時間(Worker Unboundでおよそ15分)の実行が可能になる。リソース制限を排除して長時間の実行プロセスをサポートするために、新たな価格モデルが導入されている。新しい価格モデルは要求数、消費した帯域、使用した実行時間をベースとする。Matthew Prince氏(Cloudflare CEO)はこの新価格について、AWSやGoogle、Azureの提供する同様のサーバレスサービスの半分程度だ、と説明している。

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Cloudflare、Workerの新クラス”Unbound”を発表
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